なんとなく頬のお肉が下がってきたような気がする。
このように感じるようになったら、それは初期段階のたるみが起こっている可能性が大です。
そして、その状態をそのまま放置していると、いつの間にかブルドッグラインやマリオネットラインが出現!
などということにもなりかねません。
年齢を重ねても、ブルドッグラインやマリオネットラインの出現だけは、なんとしてでも阻止しなくてはなりません。
それでは、たるみが起こる原因と、たるみを改善するための方法について考えてみることにしましょう。
たるみ肌が起こる3大原因
加齢による筋肉の緩み
私たちの顔には、表情筋という筋肉がいくつも走っており、頬を支えているのは
- 頬筋(きょうきん)
- 大頬骨筋(だいきょうこつきん)
- 咬筋(こうきん)
の3つです。
さらに、目の周囲には
- 眼輪筋(がんりんきん)、
額には
- 前頭筋(ぜんとうきん)、
口角部分には
- 口輪筋(こうりんきん)
という筋肉が走っており、これらの筋肉がそれぞれの筋肉を互いにサポートしあいながら、私たちの表情を作り出しています。
そして、これらの筋肉の収縮機能が正常に働いている状態であれば、たるみ肌に悩まされる心配はありません。
ところが、筋肉は運動量が少なかったり、加齢によって衰えたりすると、とたんに収縮機能が弱り、その結果、顔全体にたるみが生じてきます。
皮下の美容成分の減少
私たちのお肌は、皮下組織、真皮層、表皮層から成りたっていますが、
真皮層にはお肌の水分や弾力を保つためのコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸が存在し、これらの成分は線維芽細胞によって作り出されています。
そして、線維芽細胞が活発に分裂を繰り返している状態であれば、コラーゲンをはじめとする美容成分がスムーズに生成されけることになりますので、たるみ肌が起こる心配はありません。
ところが、紫外線などの影響を受けて線維芽細胞の働きが鈍ってしまうと、美容成分は生成されず、たるみ肌が起こります。
この状態を、一般的に肌老化と呼びます。
過剰なマッサージによる毛細血管の断裂
たるみ肌になりたくない一心から熱心にマッサージを行っているという方は、要注意です。
というのは、皮下には細かい毛細血管が無数に走っており、過度なマッサージによって断裂し、これが肌老化を呼び込む原因になることが考えられるからです。
私たちのお肌が必要とする栄養分は、どこから運ばれてくるのでしょうか?
それは、私たちが普段口にしている食品からですね。
そして、私たちが口にした食品は、胃や腸で消化・吸収され、その栄養分は血管を通ってお肌に送り届けられます。
そして、このときに毛細血管が断裂していたらどうでしょうか?
お肌が必要としている栄養分がスムーズに送り届けられなくなり、肌老化を早めてしまう結果になりますよね?
毛細血管は非常に細い血管であり、ダメージを受けた際の修復は、太い血管よりも早いという特徴を持っています。
ですが、内出血や痛みが残るレベルのダメージを受けてしまった場合では、数日間の修復機関を必要とすることもあり、その間はお肌に栄養分が送り届けられなくなることが考えられます。
マッサージ自体は決して悪いことではありませんが、グイグイと力を入れて熱心に行いすぎてしまうと、それが逆効果になる可能性が広がるということだけは知っておくべきでしょう。
ハリのある肌へ!たるみ肌の解消方法
それでは、お手軽にご自身で行うことができるたるみ改善のセルフケア方法、そして、プロの手を借りてたるみを改善する方法をご紹介しましょう。
自分でする「たるみ肌」解消方法
紫外線ブロック
最もお手軽に実践できるのが、紫外線ブロックです。
紫外線でたるみ?と、不思議に思われるかもしれませんが、紫外線をダイレクトに浴びてしまうと皮下では活性酸素が発生し、元気に細胞が傷つけられる可能性が広がります。
つまり、線維芽細胞も活性酸素によって傷つけられてしまう可能性が高いということですね。
まずは紫外線ブロックを、毎日の習慣にしましょう。
抗酸化成分の摂取
ビタミンCやEには、体内の活性酸素量の増加を防ぐ働きがありますので、細胞の酸化も防ぎ、たるみ肌の改善にも役立ちます。
また、大豆には大豆イソフラボンという女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをするといわれる成分が含まれていますので、ビタミンCやEと同様に、積極的に摂取して行くと良いでしょう。
エクササイズ
自己流のマッサージはたるみ肌を悪化させることも考えられますので、まずはマッサージではなく、
頬の筋肉を中心とした、顔や目の周りの筋肉を動かすエクササイズを行ってみましょう。
化粧品によるケア
お肌の引き締め効果を狙うのであれば、ビタミンC誘導体配合の化粧品がおすすめですが、
お肌の乾燥が原因となって起こっていると考えられる場合には、セラミド、コラーゲン、ヒアルロン酸配合の化粧品もおすすめです。
ただし、これらの美容成分が浸透するのは角質層までですので、真皮層の美容成分の増殖効果を期待することはできません。
コラーゲンを飲む
数年前まで、コラーゲンを飲んでも胃で消化されて効果がない!と言われていましたが、
最近の研究では、コラーゲンを飲むことで美肌に効果があることが分かってきました。
コラーゲンを多く含む食材は、豚バラ肉、鶏肉の皮、手羽先、軟骨、牛スジ、フカヒレ、エイヒレ、魚の皮、うなぎ、なまこ、カレイ、エビ、くらげなどがあります。
エステでする「たるみ肌」解消方法
リンパマッサージ
代表的なたるみ改善の施術に、リンパマッサージがあります。
エステでは、顔だけではなく身体全体のリンパマッサージを受けることができますので、新陳代謝の促進による細胞の活性化効果を狙うことができます。
また、リンパマッサージは体内の老廃物を体外へ排出させる効果に優れていますので、顔をはじめとする全身のむくみ対策にも役立ちます。
ヘッドマッサージ
頭皮は顔とつながっていますので、加齢によって頭皮がたるむと、必然的に顔の皮膚もたるみます。
また、頭皮にハリがなくなると、顔のたるみだけではなく、抜け毛が起こりやすくなると考えられています。
そして、そのようなときに役立つのがヘッドマッサージです。
ヘッドマッサージは頭皮のたるみだけではなく、頭皮の血行不良改善効果やリラクゼーション効果も期待することができます。
美容外科クリニックでの「たるみ肌」解消方法
フォトRF
高周波を皮下に送り込むことによって、コラーゲンの生成効果を期待することができます。
この治療は、治療後すぐに効果が現れるということはなく、また、1回の治療では効果が現れにくいと考えられていますので、複数回の治療が必要になるでしょう。
美容注射・点滴
ビタミンCなどの成分を、注射または点滴で直接送り込む方法ですので、身体の内部から根本的なケアを行いたい方におすすめです。
この方法もまた、1回でははっきりとした効果を得にくいといわれていますので、数回の治療が必要になるでしょう。
ヒアルロン酸注入
ヒアルロン酸を注射で気になる部分に注入する方法で、樽見によって現れた小じわを改善することができます。
この治療は、1回ではっきりとした効果を得ることができるというメリットを持ってはいますが、その効果の持続期間は数ヶ月間で消滅しますので、その後に再治療が必要になるというデメリットを持っています。
ゴールデンリフト
金の糸を皮下に埋め込み、頬全体やデコルテラインをリフトアップする方法です。
この治療法は、金の糸に皮下の線維芽細胞が反応を示し、活性化が始まります。
そして、これによってコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸の生成量が増え、たるみ肌を改善することができます。
この治療法は、治療費用が高額であるというデメリットはありますが、半永久的な効果を期待することができるというメリットを持っています。
また、メスを使用しないため、傷が残る心配がないというメリットもあります。
ご興味がある方は、ひとまず美容外科クリニックでカウンセリングを受けてみて、詳細についての説明を受けてみると良いでしょう。