エイジングケアに対応している化粧品を使っているのに、なかなかアンチエイジング効果が現れないという方、
それはもしかすると、化粧品の効果が現れていないのではなく、普段の何気ない生活習慣が災いしているのかもしれません。
私たちの身体は実に精巧に作られており、美容に良くない生活習慣によって、年齢肌が加速してしまうことがあります。
では、どのような生活習慣がアンチエイジングの妨げになるのでしょうか?
肌の宿敵!アンチエイジングの妨げになる習慣
紫外線への油断
外出時には帽子や日焼け止めなどでしっかりと紫外線対策を行っていても、
ちょっとした近所へのお買い物や、お洗濯を干すときなどには、つい油断して紫外線対策を怠ってしまうことはありませんか?
また、「今日は外出しないから…」と、紫外線対策なしに窓のそばで過ごしていませんか?
このちょっとした油断が、年齢肌を加速させる原因になります。
紫外線には2種類あり、これらの性質をしっかり理解しておくことで、今後の紫外線対策も変わってくるはずです。
UV-B
紫外線にはUV-AとUV-Bがあり、瞬間的にお肌にダメージを与えるのはUV-Bです。
UV-Bは真皮層にまで到達することはありませんが、瞬間的に皮下の活性酸素量を増加させて、メラノサイトを刺激します。
すると、あっという間にメラニン色素が生成されて、それが表皮に浮かび上がり、シミとなって残ってしまうことが考えられます。
そして、UV-Aに関しても油断してはなりません。
UV-A
UV-Aは、UV-Bのように瞬間的にお肌にダメージを与えることはありませんが、時間をかけてゆっくりと真皮層に入り込み、活性酸素を増やすだけではなく、数多くのメラニン色素も作り出します。
UV-Aの怖いところは、UV-Bのようにはっきりとお肌に熱を持たせてダメージを与えるのではなく、
お肌に降り注いでいるのかどうかもわからない状態で、ジワジワと真皮層にまで侵入して行くというところにあります。
さらに、UV-Aはガラスも通り抜ける性質を持ち、窓際の明るい室内でも私たちのお肌を狙っています。
つまり、紫外線対策は日差しが強い季節だけではなく、1年中行わなくてはならないということですね。
朝、洗顔後に日焼け止めを塗るなど、ぜひ習慣にしてください。
ストレスのある生活
ストレスは、目に見えないだけに厄介な存在です。
ひとつひとつは小さなストレスであっても、これがどんどん蓄積されれば、やがてひとつの大きな塊となり、あなたの肩にのしかかってきます。
では、ストレスはどのように年齢肌を加速させるのでしょうか?
ストレスと皮脂分泌量の増加
ストレスを抱えるたびに、脳内からはストレスホルモン、副腎からは副腎皮質ホルモンというホルモンが分泌され、これらが男性ホルモンの分泌を促します。
男性ホルモンには皮脂分泌を促す作用があり、本来であれば、女性にとっても必要なホルモンです。
ところが、ストレスが引き金となって男性ホルモンが過剰に分泌された場合では、皮脂分泌量が急激に増えて毛穴詰まりや毛穴の開きが気になるようになります。
ストレスと血行不良
また、ストレスは知らず知らずのうちに筋肉を委縮させ、これによって血行不良が起こると、お肌が必要としている栄養分の供給量が減り、お肌が老化へ追い込まれることになります。
ストレスと自律神経の乱れ
さらに、肉体的な疲労でストレスを受けた場合でも、内的なストレスと同様にホルモンバランスが崩れ、年齢肌を加速させることがあります。
ストレスを溜め込んでいると、年齢肌を加速させるだけではなく、自律神経にまで悪影響が及ぶことも考えられ、
自律神経のバランスが崩れると、今度は更年期障害の緒症状が現れやすくなるという、まさに負のスパイラルにはまり込んでしまうことになります。
完全なストレスフリーは無理としても、ストレスが溜まっていると感じたのであれば、ご自身を休ませたり楽しませたりする何らかの工夫を行い、
少しでもストレスを軽減させておくことが、エイジングケアにつながります。
ターンオーバーを乱す睡眠不足
睡眠時間は新たな細胞が誕生する大切な時間ですので、極端な睡眠不足が続いた場合には、その生成スピードが遅れ、お肌のターンオーバー周期が長くなります。
ターンオーバー周期が長くなればなるほど、角質層がその場にいつまでも居座ることになりますので、シミが消えにくくなったり、乾燥肌になったりする可能性が高まります。
睡眠時間中には、新しい細胞を生成するための成長ホルモンが分泌されますが、睡眠時間が短ければ、それだけ成長ホルモンの分泌時間が減ることになります。
このように、お肌にとって良いことがないのが睡眠不足ですので、1日最低でも6時間程度の睡眠時間を確保して、ゆっくりと心と体を休めることが大切です。
また、近年では、就寝前にパソコンやスマホの操作をすることによってブルーライトを浴びてしまい、これが良質な睡眠の妨げとなっていることが多いようです。
ブルーライトは、脳に刺激を与えて覚醒させる作用がありますので、就寝前の1時間は、できる限りパソコンやスマホの操作を止めて、脳を休ませるように注意しましょう。
「糖質」の多い食事
糖化という現象をご存じでしょうか?
糖化とは、体内のタンパク質と糖質が結びついて、細胞を劣化させる現象です。
体内で糖化が起こると、お肌の色がなんとなく薄茶色っぽくなったり、やや黄色がかったりする現象が起こります。
ではなぜ、体内で糖化が起こるのでしょうか?
それはズバリ、糖質の過剰摂取です。
ご飯やパン、パスタやうどんなどは、私たち日本人が常日頃から好んで摂取している糖質で、私たちの体内に取り込まれると、直ちに得るエネルギー源に変わります。
つまり、糖質はエネルギーを作り出す上でなくてはならない栄養素であるということですが、過剰に摂取してしまうと、余剰分がたんぱく質と結びついて体温を上昇させます。
そして、熱を帯びた細胞はダメージを受け、”焦げ付いた”ような状態になります。
体内で糖化が起こると、お肌の色に変化が現れるだけではなく、やがてシワやたるみが現れたり、お肌全体がハリを失ったりすることになります。
それだけではありません。
糖化がどんどん進むと、糖尿病や骨粗鬆症、高血圧、メタボリック症候群などの症状を発症しやすくなります。
このような症状を発症してしまっては、アンチエイジングどころの騒ぎではなくなります。
あなたが現在、糖質に偏りがちな食事を行っている、あるいは、すでにお素肌の色に変化が現れている状態なのであれば、糖質の摂取量を極力減らし、ビタミン類やミネラル類を多く含む食品を多めに摂取することを心がけてみましょう。
たばこ・喫煙
喫煙は、過酸化水素をダイレクトに体内に取り込みますので、体内の活性酸素量の増加の原因になります。
そして、タバコは1本吸うごとに血管が委縮しますので、血行不良の原因を作り出します。
さらに、タバコに含まれる有害物質は体内のビタミンCを破壊する性質を持っていますので、これが活性酸素の増加に貢献することになり、肌だけでなく体全体へ悪影響を及ぼします。
アンチエイジングを志すのであれば、禁煙は避けて通れないでしょう。
過剰なアルコール・飲酒
また、アルコールの摂取が肌年齢を加速させることもあります。
ご存じの通り、アルコールは肝臓で分解・代謝されます。
ですが、肝臓が分解・代謝を行うのはアルコールだけではありませんので、アルコールを毎日過剰に摂取し続けた場合には、やがて肝臓の機能が弱り、お肌にも悪影響が及びます。
特に顕著に表れるのが乾燥肌で、このようなお肌の状態になってもアルコールを過剰に摂取し続けると、小じわがどんどん増え、見た目年齢で損をすることにもなりかねません。
適量のアルコールの摂取は血行の改善やストレス発散に役立ちますが、過剰に摂取し続けてしまうと、年齢肌を加速させる原因になる可能性が広がるということも、アンチエイジングを意識するのであれば、知っておくべきでしょう。